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共感力と涙腺の関係

卒業式のシーズン。仕事以外に3つの卒業式に出させていただいた。高校と中学校と幼稚園。期待通り「グッとくる」現象を避けることはできなかった。何にも利益利潤や関係が深いわけでもないのに、何故か涙腺は自分の意に反してしまう。何故だろう。あえて言えば、共感力でしょう。相手の感動している心境に自分の触角が反応してしまう。また、保護者の気持ちや先生方の気持ちが理解できる、ともいえるだろう。いずれにせよ、理屈ぬきで涙腺は緩みっぱなし、という状況。学校側からすると、結構多い考えは、「感動や涙を流さない生徒がいる、ということは、それだけの教育しかしなかった」「泣かない卒業式はダメ」と言ったこと。そんなことはないと思うが、涙腺が自由な自分にとっては、そのような意見は関係ないだろう。幼稚園の卒園式で、思い出の呼びかけや歌のシーンで、最初から泣きっぱなしの児童を見かけた。泣きじゃくり過ぎて、逆に心配なほどだった。おそらく本人も何でこんなに泣いてしまうのか自己分析できなかっただろう。初めての心の動きだったかもしれない。そんなことを考えて様子を見ていたためか、「頑張れ!」と叫びたくなった。そんないじらしい児童は涙でいっぱいであったが、とても輝いていた。将来が楽しみだ。さて、園長さんとの会話の中で、「今日は泣かないように心がけました」と。どうやって泣かないようにするのか。曰く、「般若心経」を心の中で唱え続ける、らしい。今度、涙腺が緩み始めたら、唱えてみよう。しかし、園長さんは続けてこう言われた。「しかし、泣きたくなったら泣く。泣くという心理状態を児童に見せることも教育。また、涙を流すことに対して自然に任せばいい」まさに、Let it beである。やはり、私は決めた。お経を唱えるのはやめて、自然に任せる。言い訳がましいが、それも教育かもしれないと思う。Let it be。
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